クリニックの受付カウンターを作るポイントとデザイン事例紹介
受付カウンターは看板と同様にクリニックの顔となる大切なポイントです。レイアウト設計で最初に配置していく部分でもあります。
患者さんの視点では、クリニックに入って最初に目にする受付カウンターはお会計をするためだけでなく、クリニック全体の印象を決める重要なエリアです。
そこで今回は、クリニックのレイアウトを構築する重要なブースである受付カウンターについてポイントをまとめておきたいと思います。
デザインについては、実際に施工した受付カウンターを事例としてご紹介いたします。
*この記事は2019年3月4日にリライトしました。
▼ 受付カウンターに必要な機能
・レセコン等の作業スペース
・コンセント
・電話(複合機)
・LAN
・音響設備のアンプ
ぱっと思いつくもので、これは必要だろうと思う機能です。
手荷物台について、受付カウンターの天板がコンビニレジくらい小スペースなら重要度高いと思いますが、十分なスペースを確保できている場合はお好みで設置している印象です。
受付カウンターの高さについては、一般的な基準があります。
高さ:1000mm
天板:300mm
作業台の高さ:700mm
作業スペースの奥行き:500mm
受付カウンターの内側は、高さが1000mmであれば覗きこまれない限り見えることはありません。
まったく見せたくない場合、もう少し高くした方がいいかもしれませんが、患者さんと受付スタッフさんが使いやすい高さはこのくらいです。カルテや資料は奥にスペースを作って対応することで見られたくないものを回避することも可能です。
車椅子の患者さんに対応する場合は、高さが700mmくらいが良いです。
▼ これまでに施工した受付カウンターまとめ 10事例
白と木目でデザインされ足元には間接照明が温かい雰囲気をだしています。患者さん側には手荷物を置く場所と院内リーフレットと置く場所を兼ねた台を設置しています。
白の木目で作り、清潔感と温かさがあるカウンターです。
下がり天井には床と同系色を配置しインテリア性の高いデザインになっています。足元と天井に間接照明を配置しています。
受付カウンターの腰壁に白いタイルを貼り、天板は木を使い陳列棚や待合のボックスベンチなどを統一することでカフェのような柔らかさが出ています。
カウンター天板へ間接照明を、天井はペンダントライトを使用しています。
先ほどのプライベートスキンクリニックの男性専用で作られたクリニック様です。男性専用ということもあり、クリニックでは珍しい黒をメインカラーとしたデザインです。
大理石風の材料を使いゴールドの照明器具が威風堂々とした雰囲気を演出しています。
白を基調とした受付カウンターに背面にはクリニック名とロゴマークでデザインされたカルテを収納する家具を配置しています。
受付カウンターの足元は間接照明、カウンターの一部はショーケースになる部分を作っています。白を基調としていますが床の絨毯の毛足が長いものを使用することと、背面の家具が重厚感があるため引き締まった印象があります。
心療内科ですので主張しないシンプルなものという要望です。一見まっすぐに見えますが患者さん側へゆるくカーブするように作られ、丸みがでるよう設計しております。
こちらのクリニック様も丸みのある作りですが、テナントの形状自体が円形ということもあり導線も考えテナントの形状に近い角度でカウンターが作られています。
白を基調に主張しないシンプルな作りです。
キューブ型のカウンターに天井の下がり天井も合わさって木目でしっかりした色ですが、かわいさも感じます。
小児科ということもあり、他は淡いやさしい色使いが多い中で受付カウンターにしっかりした色合いが場を引き締めています。
受付カウンターもシンプルな形状ですが、背面に間接照明とガラスで作り引き立った印象です。また、間接照明で見る空間は奥行に立体感が出て、患者さん側へ光の広がりが優しい雰囲気になります。
木目とレンガ調の作りで、カウンターだけでなく下がり天井も丸くつくりクリニックにイメージを優しいものにします。
陳列スペースと本棚、収納が一体となったデザインで作られています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。クリニックの受付カウンターは患者さまの印象を決める大きな要素の一つです。弊社では専属の家具職人と現場造作で作る大工が制作しています。
作りたいカウンターの内容によって職人を変えています。イメージをお聞かせいただき、最適なご提案を行いながら満足いく物をつくれるよう対応させていただきます。
この記事の著者
フルサポクリニック編集部
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
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