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小児科の内装のポイント!機能面やデザイン面から見た注意点を紹介

クリニックの内装は、そこに足を運ぶメインターゲットを見据えて考える必要があります。

ここでは、小さなお子さんが足を運んでくることになる「小児科」の内装のポイントについて、「機能面」「デザイン」の両面から見ていきましょう。

<小児科の内装、注意すべき点とは?~機能面から>

まずは、機能の面から「小児科の内装」について見ていきましょう。

・キッズスペースは必須

小児科には、患児さんはもちろん、その兄弟姉妹が来る可能性もあります。そのためキッズスペースは必須です。柔らかい素材のマットを使い、ハイハイができるようなスペースを必ず設けましょう。またキッズスペースの周りを囲むようにして、大人が座れるサイドガードを設けておくとより安心です。

・段差は小さく、お子さんが動きやすいように

小さな子どもの足は、大人に比べると非常に短いものです。そのため、階段などの段差は小さくして、お子さんが動きやすいようにしましょう。特に、2階以上に診察室がある場合は、階段の段差には気を付けましょう。

・診察室と待合室は引き離す

診察室と待合室は引き離しましょう。待っている子どもさんが入り込んでしまうことを防ぐためでもありますが、診察室でお子さんが泣いたときにその泣き声が待合室にまで及ばないようにするためでもあります。

診察中の患児さんの泣き声が診察室で待っているお子さんに聞こえた場合、待っているお子さんにも「恐怖」が伝播してしまうと、その後の診察がスムーズにいかないこともあるため診察室と待合室の距離感をなるべく引き離しておきましょう。

・可能ならば一般患者と感染症患者の受付を分ける

小さなお子さん、とりわけ保育園などにまだ通っていないお子さんは、非常に感染症にかかりやすいものです。15歳以下を対象としている小児科救急外来受診者数のうちの18パーセントが1歳以下、1歳台が19パーセント、2歳台が12パーセント、3歳台が11パーセントであり、かつ5歳以下の受診者が全体の70パーセント近くを占めているというデータもあります。ちなみに同データでは、そのうちの50パーセントが、感染症の代表例である「風邪」であるとされています。

このような状況であるため、可能な場合は、一般の患児さん用の受付と、感染症の患児さん(また感染症が強く疑われる患児さん)用の受付を分けるようにします。「病気を診てもらおうと思ってきたのに、風邪をうつされた…」などのような状況に陥ることを避けるためです。

なお新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大があったことを踏まえて、駐車場がある小児科ならば、「事前にお電話ください、車でお待ちください」とアナウンスするのも効果的です。

・清潔な空間を維持できるようにする

クリニックは常に清潔な空間を維持するように求められますが、小児科では特にこれが強く求められます。前述したように、お子さんは非常に感染症にかかりやすいため、抗菌作用・抗ウイルス作用のある壁紙を採用し、トイレには手入れのしやすいベビーベッドを置きます。

また紙のお知らせを掲示板に飾っているクリニックも多いかと思われますが、これは意外とほこりがたまりやすいものです。そのため、こまめに取り替えたり、ディスプレイタイプにしたりすることを考えた方がよいでしょう。

・自動ドアもしくは引き戸を積極的に採用する

小さなお子さんを連れている親御さんは、病気の子どもを抱っこで連れてきたりすることも多く、このような場合、開き戸を開けるのはなかなか大変です。そのため、基本的には自動ドアを積極的に採用するべきでしょう。

また、自動ドアの設置が難しかったり、小さなお子さんが自動ドアで遊んでしまうことが予想されたりする場合は、軽い力で開け閉めができる引き戸を選ぶことをおすすめします。

・転んでも安心のソフト素材、土足で入れないデザインを

上でも少し触れましたが、小児科の場合は、ソフト素材を採用するべきです。キッズスペースはもちろん、それ以外のスペースであっても、一般的な床材よりも柔らかいものを選びましょう。なぜなら子どもは、とにかく転ぶものだからです。

また、大人を対象とするクリニックの場合は「土足で待合室に入り、そのまま診察室に入る」という内装も多いのですが、小児科の場合は玄関先で靴からスリッパに履き替えられるようにします。床にねっころがってしまう小さなお子さんも多いため、土足で入れるクリニックだと衛生面で不安が出るからです。

「角」はぶつかったときにけがをするおそれがあるので、極力減らすか、カバーをします。

<小児科の内装、注意すべき点とは?~デザイン面から>

上では機能面から小児科の内装について紹介してきました。ここからは、デザイン面について見ていきましょう。

・閉塞感は嫌われる、太陽光が入りやすいデザインに

クリニックは、多くのお子さんにとって「怖いところ」です。これを軽減するために、太陽光が入りやすいデザインの内装としましょう。閉塞感があるクリニックは嫌われるので、過ごしやすい、開放感のあるデザインをとります。天井を高く設けると、特に開放感が出やすいでしょう。

なお、夏の日光によるクリニックの気温上昇が心配な場合は、柔らかいシェードなどで対策します。

・カントリーやウッディなどのように、お子さんが親しみやすいテーマを選ぶ

クリニックのデザインに「正解」はありませんが、小児科の場合は、「カントリー」「ウッディ」などのようなキーワードの元で作っていくと、お子さんが通いやすいデザインになります。

また、思い切って、壁面にイラストを大きくプリントしたり、原色カラーを採用したりするのもひとつの手です。このようなデザインは大人を対象とするクリニックには見られないもので、小児科クリニックならではの特徴だといえるでしょう。

・子ども用のトイレを設ける+トイレも楽しいデザインに

小さなお子さんが安心して座れるように、「トイレ」をしっかり考えることが大切です。ベビーベッドの配置や、子ども用トイレの設置、子ども用便座の設置を行うようにします。またトイレは暗くなりがちですが、白基調+明るめの照明で明るい印象に仕上げたり、壁紙にデザイン性の高いものを採用したりといった工夫でフォローができます。

・診療室も明るく楽しい雰囲気に

先生方がどれだけ優しく接していても、お子さんにとってはどうしても診察室が「怖い場所」になりがちです。そのため、診察室も明るく、楽しい雰囲気にしなければなりません。

キャラクターシールを壁面に貼るなどの工夫をしたり、ぬいぐるみを置いたりしましょう。なおこれにはお子さんの気持ちをリラックスさせる効果はもちろん、「(目を見たいから)あのうさぎさんのところを見ていて」などのように、診察にも役立てることができます。

まとめ

小児科のクリニックは、小さいお子さんとその親御さんが足を運ぶことになる場所です。そのため、けがをしにくい床材を使用したり、お子さんが緊張せずに診察を受けられる内装にしたりしなければなりません。

小さなお子さんとその親御さんが足を運ぶ小児科クリニックの内装のご相談は、私たちにお任せください

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この記事の著者

フルサポクリニック

フルサポクリニック編集部

関西エリアでのクリニック実績多数!
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
当サイトではクリニックにまつわる設計や内装工事にまつわる記事を随時更新中

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