医院・クリニックの内装設計、看板工事

クリニック医院・歯科の
開業ブログ。

開業に悩めるお医者さんに読んでほしい!

意外と見落としがち! 「清潔感」を出すための工夫とは


クリニックの内装を考えるうえで非常に重要な要素として、「清潔感」があります。
医療機関であることを踏まえれば、「清潔であること」とともに「清潔感があること」はもっとも重視すべきことだといえます。

ここでは、「それでは清潔感を出すためにはどうしたらいいのか?」について、内装の点から解説していきます。

    目次

展示物の展示方法や照明を変えるだけで、クリニックは清潔な雰囲気になる

予防接種のお知らせや、帯状疱疹などの病気の啓蒙の紙などを貼っているクリニックは多いかと思われます。自由診療を手掛けるクリニックであれば、自由診療と自費診療の内容の違いを記したプリントを貼っておく必要もあるかもしれません。

ただこのようなお知らせは、扱い方次第ではクリニックの清潔感を損ねるため注意が必要です。

「紙を、画鋲で壁に貼る」というやり方を取った場合、壁に穴が空いてしまいます。またセロハンテープで貼り付けた場合はセロハンテープが変色したり、それを外すときに壁紙まで一緒にはがれてしまう可能性があります。
古ぼけたお知らせはどうしても茶色くなってしまいますし、人が触ることで汚れたりもしてしまいます。

紙でのお知らせが絶対にNGというわけではありませんが、このスタイルを取る場合は、穴が目立たないコルクボードを設置したり、まめに紙を取り替えたりする必要があります。

そのため、可能ならばディスプレイ方式に変更するとよいでしょう。患者様の手の届かないところにディスプレイを置けば破損の危険もありませんし、汚れることもありません(ほこりなどは払う必要があります)。また最新の情報をすぐに発信することができます。患者様も待ち時間に目をやることが多く、時間をつぶす際にも有効です。

照明についても考えていきましょう。
照明は、明るいものとするのが望ましいといえます。クリニックの待合室の照明の明るさは150ルクス~300ルクスが基準となっていて、診察室や処置室の場合は300ルクス~750ルクスであるようにとJIS規格で定められています。
この範囲内で、不自然にならない範囲で、明るい照明を取り入れるとよいでしょう。
ただビジネス街にある大人向けのクリニックなどは、多少暗めでも問題はありません。

出典:
日本工業標準調査回JISZ9110-1979「照明基準4-1[病院]」

壁紙にも工夫をしよう

壁紙

クリニックには多くの人が訪れます。なかには感染症にかかっている人もいますし、体が上手く動かせず壁に手をつきながらではないと歩きにくい人もいるかもしれません。

このため、クリニックでは「どのような壁紙を選ぶか」をしっかり意識しなければなりません。同じ「壁紙」といっても、その汚れやすさや傷つきやすさは壁紙によって大きく異なるからです。
たとえば表面がツルツルしている壁紙だと、汚れはつきにくくなります。反対に凸凹が目立つ壁紙はどうしても汚れがつきやすく、しかもついた汚れを落とすことが困難です。
人が手をつきやすい高さの壁にはメラニンの樹脂版などを用いて、手垢がつきにくいようにすると清潔感が保ちやすくなります。ちなみに現在は抗ウイルス効果のあるメラニン樹脂版も出ています。
また、現在は「アルコールで拭きあげられる壁紙」も出てきました。「アルコールで壁紙を拭けば、絶対に感染症がほかの人に移らない」とまでは断言ができませんが、それでもこのようなかたちでお手入れができる壁紙を入れておけば、クリニックの運営もやりやすくなるでしょう。

トイレは特に素材選びが重要です。
トイレはし尿の関係でどうしても汚れやすく、湿気や臭いもこもりやすいところです。また検尿などを行う際に、失敗してしまう人もいるかもしれません。
トイレの壁紙は、

・汚れがつきにくいもの
・汚れがついてもすぐに落とせるもの
・消臭機能がついたもの
・カビや菌に対抗できるもの

を選ぶようにします。また閉塞感のあるトイレの場合は、明るい色の壁紙を選ぶとよいでしょう。

クリニックはその性質上、菌やウイルスが入り込みやすい施設です。そのため、壁紙にも「抗菌仕様」「抗ウイルス仕様」と書かれているものを選ぶことをおすすめします。これを前提としたうえで、それぞれのクリニックの科に合わせたデザインの壁紙を選んでいくとよいでしょう(例:小児科では動物の柄の壁紙を、AGAクリニックでは黒色のシックな壁紙を選ぶなど)。

土足だと床がとても汚れやすい……業者に頼む場合であってもスタッフの掃除が大事

展示物の提示方法や照明の選び方、そして壁紙の選び方は、クリニックの内装と非常に深くかかわってくるものです。これらは一度入れてしまうと変えるのがなかなか面倒なものであるため、基本的には「クリニックを建てる前にしっかり考えておき、その考えに基づいて施工・取付するもの」といえるでしょう。

ただ、どれだけ展示物の提示方法方に工夫しても、明るい照明家具を入れても、そして清潔感を出せる壁紙を入れても、きちんと管理できなければやはり汚れは広がっていきます。

「建てた後に生じる汚れ」を防ぐために、まずスリッパを用意しましょう。土足でクリニックの中に入ってもらうのではなく、スリッパに履き替えてもらうのです。これだけで、格段にクリニックの清潔感はアップします。外から運び込まれてきた泥や汚れが、クリニック内を荒らすことを避けられるからです。またこうすることで、掃除の手間を大幅に軽減することもできます。

上では掃除の話を出しました。最後に、この「クリニックと掃除」について考えていきましょう。
クリニックは清潔さを保つために、専門の業者に清掃を頼むケースも多いかと思われます。専門の業者は、優れた実力と深い経験、また独自の道具を持っていて、クリニックをピカピカになるまで磨き上げてくれます。
専門業者に毎日入ってもらうのが理想ですが、それが難しい場合は、1週間に1度程度入ってもらうのがよいでしょう。また、毎月決まった日に入ってもらう月1清掃の依頼や、2か月~3か月に1回の集中清掃をお願いすることもできます。

「毎日清掃業者に入ってもらう」というクリニックならばあまり問題にはなりませんが、それ以外のクリニックの場合はスタッフが掃除にあたる必要があります。スタッフによる日常的な清掃は非常に重要で、クリニックが清潔感を保つうえでとても大切なキーとなります。
「クリニックが終わったら全員で片付ける」というやり方が主流ですが、大きな汚れがあったらその時点で掃除をしてしまうという臨機応変さも重要です。
また定期的に専門業者に入ってもらう場合は、「専門業者が清掃してくれた状態」を長くキープできるように従業員側でしっかりお手入れをしていくことが大切です。

まとめ

クリニックはその性質上、「実際に清潔であること」「清潔感のある内装であること」が強く求められます。清潔ではないクリニックでは、治療しにきた人がほかの病気にかかってしまう可能性すらあります。
クリニックの内装を考える際には、「お知らせの出し方」「照明」「壁の素材選び」「専門業者が入る頻度と、従業員の清掃」を意識するとよいでしょう。

フルサポクリニックでは、清潔さに配慮した内装を提案しています。診療科目によって患者様が過ごしやすいと感じる空間も異なりますので、それぞれの特性にあわせた内装設計のご提案を実施しています。

医院・クリニックの内装設計ならフルサポクリニックへお任せください。

この記事の著者

フルサポクリニック

フルサポクリニック編集部

関西エリアでのクリニック実績多数!
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
当サイトではクリニックにまつわる設計や内装工事にまつわる記事を随時更新中

関連する記事

カテゴリ

最新記事

バックナンバー

ページの先頭へ戻る