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調剤薬局の内装デザインでおさえておきたいポイント

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調剤薬局の内装デザインでおさえておきたいポイント
近年、調剤薬局の内装がおしゃれになったと感じることはありませんでしょうか。

以前はどの調剤薬局も真っ白で堅苦しいイメージでしたが、最近ではカフェと見間違うような店舗も増えています。

そこで今回の記事では、調剤薬局のトレンドや内装デザインのポイントをご紹介します。

患者さんの集客にもつながるため、ぜひ最後までお読みください。

調剤薬局の内装デザインのトレンドとは

調剤薬局の内装といえば、白を基調とした清潔感のある同じようなイメージでした。
ところが、最近では調剤薬局ごとのカラーを明確にしたデザインが増えています。
ナチュラル、カフェ風、モダンでスタイリッシュなど、近隣のクリニックや患者さんの層に合わせて、薬局の内装も工夫されているのが現状です。
薬を扱う調剤薬局には清潔感はもちろん必要ですが、患者さんから選んでもらえるような特色をプラスするようになっています。
では、具体的にどのようなアイデアが活用されているのか見ていきましょう。

以前と比べておしゃれになっている

前述したとおり、少し前までは調剤薬局といえば同じような外観・内装デザインの建物でした。
現在では、待合室にソファや観葉植物を取り入れてくつろげる空間にしたり、間接照明を使ったモダンなイメージになっていたりと、しっかりとコンセプトを持ったデザインが主流になっています。
かかりつけ薬局を持つことが推進されていることから、おしゃれで魅力的な外観や内装で患者さんを取り込むというビジネス面での効果も見逃せません。

相談しやすい空間づくり

調剤薬局には
・薬について相談したい
・クリニックや病院の先生に聞けなかったことを質問したい
・心身についての質問や相談もしたい
と考えている患者さんがたくさん訪れます。

投薬カウンターでは、処方箋どおり間違いなく薬を渡すことは以前から意識されてきました。
最近では、プライベートへの配慮や、患者さんが落ち着いて相談できる空間づくりにも注目が集まっています。
また、不安や心配事をかかえて来局されている患者さんのなかには、早く薬をもらって帰宅したいと考えている人も多いでしょう。
患者さんにとっては病院で待ったあとに、また待ち時間が発生するのが調剤薬局です。
病院やクリニック以上にくつろげる待合室であれば、体感的に待ち時間を短く感じられるかもしれません。
病院やクリニックのあとに位置する調剤薬局としては、リラックスできる雰囲気を内装からも作り上げたいところです。

他店との差別化

小規模なクリニックや医院の近隣薬局では、ターゲットとする医院の雰囲気に寄り添ったデザインもおすすめです。
一方、大規模な病院のいわゆる門前薬局であれば、外観や内装デザインによってライバル店との差別化が図られるようになってきました。
病院ごとに患者さんの特徴は少しずつ異なります。
ターゲットとする患者さんに繰り返し来局してもらうためにも、入りやすい・待ちやすい・相談しやすい調剤薬局づくりが重要です。

【場所別】調剤薬局の内装デザインで気をつけたいポイント

調剤薬局には大きく分けて
・調剤室
・待合室
・受付・投薬カウンター
・バックヤード
があります。
それぞれの場所で気をつけたい、内装デザインのポイントについて解説していきます。

調剤室

調剤室は、調剤薬局においてもっとも重要な場所です。
調剤室の広さと調剤台の上の明るさは法律で定められており、それぞれ6.6m2以上、120ルクス以上なければいけません。
また、調剤室は、薬剤師をはじめとしたスタッフが、テキパキと働きやすい動線の確保が重要です。

加えて調剤室は、処方箋・カルテ(薬歴)・調剤用のカゴ・薬などの「物」も移動する場所です。
調剤室では、受け付けた処方箋がどのように移動すれば調剤しやすいのかを、一番に考えてレイアウトするべきでしょう。

さらに、調剤室のレイアウトで重要なのが「透視面」です。
調剤薬局では透明性を確保するために待合室から中が見えるように、調剤室の壁の一部をガラス張りにするよう定められています。
透視面を最初に設定したうえで、薬品棚や調剤台、分包機など必要な機器をスムーズな動線を意識しながら配置しましょう。

待合室

待合室は、患者さんが調剤薬局のなかでもっとも長い時間を過ごす場所です。
いくら丁寧に薬の説明をしようとしても、待合室が落ち着かない空間では、患者さんはあまり話を聞いてくれないかもしれません。
ですから、少しでも待ち時間を短く感じる内装面の工夫が必要になります。

調剤薬局ごとにターゲット層は異なります。
年配の患者さんが多い場合は、音量を控えた(もしくは消音の)テレビを設置するのがおすすめです。
小児科の近隣では、キッズスペースがあれば付き添いの人の負担も軽減できます。
美容系や皮膚科のクリニックが近い場合には、おすすめの商品をディスプレイして眺められるようにすると興味を持ってもらえる可能性が高いです。
なお、待合室のインテリアは、患者さんの満足度に直結します。
薬局のコンセプトに合わせた清潔感のあるコーディネートを心がけましょう。

受付カウンター

調剤薬局の受付・投薬カウンターは、入口近くに設置したいところですが、調剤室とのやり取りを考えると奥まってしまうことが多いです。
その場合は、患者さんがスムーズに受付まで来られるかを意識しましょう。

車椅子の患者さんやベビーカーに乗ったお子さん連れの患者さんのための動線は、しっかりと確保されていますか?
常に急いでいる患者さんが多い調剤薬局と、ゆっくり相談したい薬局では投薬カウンターのレイアウトが異なってきます。
相談や説明が多い調剤薬局では、プライバシーへの配慮とともに、カウンターへ座り心地の良い椅子を設置しましょう。
杖や傘、バッグを置くスペースもあると、患者さんの満足度は高くなります。

バックヤード

スタッフのためのバックヤードは法律で定められている薬局全体の面積に含まれないため、注意が必要です。
着替えや休憩、物品置き場となるバックヤードへの配慮が欠けると、働くスタッフのモチベーションは確実に低下します。
患者さんから見える場所だけでなく、スタッフのことも考えた内装計画やデザインはとても重要です。

休憩前の手洗い場所や身だしなみを確認できる鏡など、必要なものはスタッフの声に耳を傾けながら配置しましょう。

守らなければならない調剤薬局の内装規定

調剤薬局の構造や設備については、「医薬品医療機器等法」などによって詳細に定められています。
必要な要件を満たしているかどうか、保健所による検査を受けなければなりません。
調剤薬局の主な要件は以下のとおりです。

・換気が十分であり、かつ、清潔であること
・医薬品の陳列・交付する場所は60ルクス、調剤台の上は120ルクス以上の明るさであること
・床面から天井までの高さが2.1m以上あること
・薬局全体の面積は19.8m2以上であること
・調剤室および待合室の面積は6.6m2以上であること
・天井、床は板張り、コンクリートなど衛生状態を確保できるものであること
・調剤室は、他の場所と間仕切りで明確に区別されていること
・調剤室内を通路とするような構造ではないこと
・向精神薬または麻薬を取り扱う場合は、調剤室の出入り口に鍵がかかること
・薬を受け渡すカウンターは可動式ではないこと
・待合室から調剤室内を自由に見える透視面を設置すること

まとめ

今回の記事では、調剤薬局の内装デザインのトレンドや注意したい点について解説してきました。
病院やクリニックと比較すると滞在時間が短いと考えられる調剤薬局ですが、患者さんにとっては病院でつかれたあとに向かう場所です。
薬や心身の相談をしやすくゆったりと待てる、そんな空間に仕上げてみましょう。

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この記事の著者

フルサポクリニック

フルサポクリニック編集部

関西エリアでのクリニック実績多数!
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
当サイトではクリニックにまつわる設計や内装工事にまつわる記事を随時更新中

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