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クリニックのリフォームをしたい! 費用や設計期間はどれくらいかかる?

クリニックのリフォーム

クリニックは、「建ててしまえば終わり」というものではありません。ある程度時間が経てば、リフォームを検討しなければならなくなります。

ここでは、「リフォームを検討するべきタイミング」「リフォームにかかる費用と期間」「リフォームに関するよくある質問」について解説していきます。

リフォームを検討すべきタイミング

まず、リフォームを検討するべきタイミングについて考えていきましょう。

・1981年以前に建てたクリニックならば早急に

1981年以前に建てられたクリニックは、早急にリフォームを検討するべきです。なぜなら1981年以前に建てられた建物は、旧耐震基準を基本として建てられているからです。これらの建物は地震によって倒壊する危険性が非常に高いといえます。

ちなみに1981年以前に建てられた建物を改修する際には、補強工事を必ず行わなければなりません。また、比較的小さな増築工事であっても、申請が必要です。

・事業拡大を考えている

「今は保険診療メインで運営しているが、自由診療も手掛けていきたい」「経営が順調なので、ほかの医師も雇い、より収益を上げたい」と考えて始めたタイミングでリフォームを検討するのもひとつの手です。

事業を拡大した場合来院される患者様が増えることが考えられますし、ほかの医師を雇った場合は診察室などを増やさなければならなくなることもあります。

・30年~40年経った建物

上記では、「1981年以前の建物は旧耐震法に基づいて建てられていることが基本であるため、早急にリフォームする必要がある」としました。

ただ、1981年以降に建てられた建物であっても、築30年~40年(1986年~1996年)の建物は、建て替えを検討した方がよいとされています。

どれだけ手入れをしていても、建物は30年ほどで傷み始め、40年ほどでひとつの寿命を迎えるといわれています。特に大勢の人が行き来するクリニックでは、安全面からもリフォームが求められるケースが多いといえます。

・医療機器の入れ替えを行うとき

「新しい医療機器を導入する」「今まで使っていた医療機器を、最新型に買い替える」という場合に、リフォームを考えるのもよいでしょう。

医療機器は、間取りによってその使いやすさが多少変わります。また、大型の機械を入れる場合は、運び入れる際に扉や壁が邪魔になってしまうこともあります。

なお、医療機器の導入・買い替えのみを目的としたリフォームの場合は、比較的小規模なリフォームで済ませることも可能です。

・代替わりのとき

「今までは父親が歯科クリニックの院長としてがんばっていたが、今後は引退して、娘が院長となる」などの代替わりのときにリフォームを考える先生も多くいます。心機一転、新しいカラーを取り入れるという意味で、これは非常に有効です。

また、「今までは父が小児科を、息子が成人を対象とした内科をしていたが、父が引退する」などのようなタイミングで、縮小のリフォームをするのもおすすめです。大きな建物は維持費がかかるため、「クリニックの半分はもう使わない」などのような場合は、思い切って縮小工事をするのもよいでしょう。

クリニックのリフォーム時にかかる費用

クリニックのリフォーム費用

クリニックをリフォームするときには、さまざまな費用がかかります。

ここでは「費用」の面から、クリニックのリフォームについて見ていきましょう。

・工事費用

クリニックをリフォームする場合にかかる費用は、おおよそ3000万円ほどだといわれています。クリニックの形態によって金額は変動しますが、坪単価40万円~100万円(ボリュームゾーンは50万円~80万円)程度だとされています。

これは、新築でクリニックを建てたときの坪単価とほぼ変わらない金額です。また、「すべてを取り壊して、基礎工事から作り直す」という大がかりなリフォームの場合は、ほぼ新築のときと同じくらい(5000万円程度)がかかることもあります。

逆に、「壁紙の張り替えなどを行いたいが、建造物自体には手を入れない」などの軽微なリフォームの場合は、金額は大幅に抑えられます。

また建造物自体に手を入れる場合でも、その工事の規模によってかかる費用は大きく異なります。

・休診期間の休業補償もしくは仮診療所のための費用

「小規模なリフォームのため、診察を続けながらリフォームができる」という場合は問題になりませんが、リフォーム工事のために休診期間を設けなければならないといった場合は話が違ってきます。

リフォームによってクリニックを一時的に閉院する場合、スタッフに対して休業手当を支払わなければなりません。これは、平均賃金の100分の60と定められています。つまり、収入がなくても賃金を払わなければならないのです。

「休診期間が長く続くと患者様が離れてしまいそうだ」ということで、どこか別の場所で仮診療所を開く場合は、その仮診療所を確保・運用するためのコストがかかります。

また、通知や案内を行わなければならないため、その作業を担当する人の人件費も計算に入れる必要があります。

・引っ越し費用

大幅なリフォームの場合は、医療機器の搬出およびその置き場所の確保、またそれらを新しいクリニックに運び込むための引っ越し費用が必要になります。

非常に専門的な作業になるため、業者の選定が必須であること、また引っ越し費用の見積もりをしっかりとることが求められます。

クリニックのリフォームに関するよくあるQ&A

最後に、クリニックのリフォームに関するよくあるQ&Aにお答えしていきます。

Q1.どれくらいの期間がかかる? 

A1.かかる期間は「どんな工事をするか」によって変わる

クリニックのリフォームにかかる期間は、規模によって異なります。ごく一部分だけのリフォームであるなら1週間程度で終わることもありますが、全面的な改装ならば2か月程度、建て直しレベルのリフォームの場合は半年近くかかることもあります。

 

Q2.予算があまり確保できない……どうすれば?
A2.予算を決めて業者と打ち合わせを

まず、予算を決めて業者と話すことが大切です。その場合は、「〇〇と〇〇の箇所をリフォームしたいが、予算は〇万円であり、上限は〇万円である」などのように明確に伝えるとよいでしょう。なおこのときには、休業補償や引っ越し費用も計算に入れておくとなお安全です。

なお、クリニックのリフォームには国や県から補助金が出されるケースもあります。これもチェックしておきましょう。

 

Q3.いろいろな場所をリフォームしたいが、一気に行うのは難しい
A3.少しずつ、分けてリフォームすることもできる

「患者様離れにも繋がるし、収入が入ってこない状態で従業員の給料を払い続けるのは苦しい」という場合は、箇所を分けて少しずつリフォームする方法がおすすめです。

「最初の1か月で玄関を、次の1か月で待合室を、次の1週間でトイレをリフォームしていく」などの方法です。

これは工事期間が長引きやすいというデメリットはあるものの、治療を必要とする患者様に継続して治療を提供でき、クリニックの収益も確保できるといったメリットがあります。

クリニックのリフォームは「タイミング」「費用」を見て行うことが大切

クリニックのリフォームにおいて、特に重要視されるのは「タイミング」「費用」です。特に「費用面」のウェイトは大きいといえます。なぜならクリニックのリフォームは、場合によっては、新築でクリニックを建てるときと同じくらいの金額がかかるからです。

ただ、リフォームの規模が小さければ費用は抑えられますし、分割で工事をしていくことで休診をせずに(収入を確保しながら)リフォームをすることも不可能ではありません。

私たちフルサポクリニックでは、先生方のご希望(予算・期間・方向性)を丁寧にヒアリングして、ベストの選択肢を提示します。特に予算のご心配にしっかり寄り添いますので、「予算が足りないかもしれない…」などの不安もご遠慮なく仰ってください。

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この記事の著者

フルサポクリニック編集部

関西エリアでのクリニック実績多数!
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
当サイトではクリニックにまつわる設計や内装工事にまつわる記事を随時更新中

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