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プライバシーへの配慮が重要!AGAクリニックの内装のポイント

診察室医療機関に求められる内装デザインは、「その医療機関が、どのような科であるか(どのような科をメインとしているか)」「その医療機関のメインターゲットとなる人は、どのような属性を持っているか」によって異なります。

今回は「AGAクリニック」を取り上げて、その内装のデザインの基本と、AGAクリニックだからこそできるデザインと、「今まではAGAの治療を扱っていなかったが、今後は扱っていく」というクリニックが考えるべきポイントについて解説していきます。

AGAクリニックの場合は「プライバシーを守れること」が何よりも重要

AGAの治療を行う医療機関(”AndrogeneticAlopecia”、男性ホルモン型脱毛症をメインとして治療を行う医療機関のこと。本記事では「AGAクリニック」として、入院患者の床数が20未満の規模のクリニックとする)では、プライバシーに配慮した内装デザインにすることが求められます。医療機関はAGAクリニックに限らずプライバシーを重視したつくりにする必要がありますが、AGAクリニックはよりその傾向が顕著です。

プライバシーを守るための内装デザインのポイントとして、以下のようなものが挙げられます。

・治療スペースは当然個室

・待合室も完全個室が望ましい

・院内の動線を考える

・【外観】あえて看板を目立たせないのもあり

1つずつ解説していきます。

治療スペースは当然個室

AGAクリニックの診察・治療スペースは、個室とします。

歯科医院などでは、「大きな治療室があり、仕切りで区切って、治療風景がほかの人に見えにくい状態にする」などの工夫をしているところが多く見られます。また、「診察・治療スペースと待合室は壁と扉で区切られているが、受付までの動線には壁も扉もない」というつくりになっているクリニックもあるでしょう。

しかし、AGAクリニックの場合は、患者さん同士が顔を合わせることがないように、また医師の声がほかの患者さんのところに聞こえることがないように、完全に独立させる必要があります。

壁で四方を囲い、防音性の高い扉をつけて、外に声が漏れないようにします。

待合室も完全個室が望ましい

診察・治療スペースを完全に個室化させるのはAGAクリニックにおいては必須ですが、可能ならば待合室も完全個室にしましょう。AGAクリニックのなかには、「共有の待合室もなく、受付から診察・治療まで、すべて独立した空間で行える」ようにしているところもあります。AGAクリニックはその特性上、「駆け込み」でやってくる患者さんはほとんどおらず、完全予約制としている医院が多い傾向にあります。そのためこのようなデザインにしても、ほかの患者さまに不便をかけることはほぼありません。

「建物の広さ・土地の広さ的に、待合室まで完全個室にすることは難しい」というケースもあるでしょう。特に駅近のビルなどでは、この傾向が強いかと思われます。

そのような場合でも、待合室をパーテーションで区切るなどして、直接患者さん同士が顔を合わせる機会を少なくできるように努めます。

女性と男性でスペースを分けるのも良い

AGAは「男性ホルモン型脱毛症」とされますが、男性だけではなく、割合は少ないながらも女性にも起こるものです。女性がAGAを患った場合、男性がAGAを患った場合以上に心理的なダメージが大きいと予想されます。また、ご自身がAGAであるかどうかは判断がつかないものの、「薄毛に悩んでいる」という女性は多いものです。

このようなことから、AGAクリニックを営む際は、「男性をメインターゲットとしていても、女性が通う可能性もあること」を想定して内装デザインを考える方がより良いでしょう。

可能ならば女性と男性でスペースを分けるようにして、院内を区切るようにするのがおすすめです。

院内の動線を考える

基本的には患者さん目線で作るべきクリニックの内装ですが、スタッフが動きやすい動線を意識することも大切です。スタッフが動きやすい内装にすれば、それだけ治療や会計もやりやすくなり、時間のロスを避けられるからです。

AGAクリニックの場合はプライバシーを重視する必要があるため、受付と診察室の間にも壁などを用いる必要があります。ただ、「大まわりしなければ受付に戻れない」などの状況は望ましくありません。そのため、この場合は、「扉」を上手く使うようにするとよいでしょう。

また扉は、「軽く押せば、最後まで閉まる」というものにしておくと、より手間を省けます。

【外観】あえて看板を目立たせないのもあり

どれだけ良いクリニックであっても、「そこにあること」が周知できていなければ、なかなか集患につながりません。そのため、クリニックを建てる際は目立つ外看板を設けるのが基本です。

ただしAGAクリニックの場合は、患者さんの「入りにくさ」を軽減するために、あえて看板を目立たないようにするのもひとつの選択肢となります。

なおスキンケアなども取り扱っているクリニックであるのなら、それをセットで打ち出すことで、心理的な「入りにくさ」を軽くすることもできます。

大人が基本となるAGAクリニックだからこそできる内装

診察室

AGAクリニックの内装の基本を踏まえたうえで、ここからはより具体的なAGAクリニックの内装デザインについて考えていきましょう。

AGAクリニックの場合、そのターゲットとなるのはほとんどが成人(特に30代以降)です。

そのため、モダンで先進的なデザインや、クールでスタイリッシュなデザインがよく選ばれます。一般的な医療機関ではあまり積極的には用いられない「黒色」「灰色」なども積極的に用いられる傾向にあり、シャープで落ち着いた内装もニーズが高いといえます。また、受付に間接照明を使うAGAクリニックもよくあります。

また、豪華なホテルのようなデザインも人気が高いものです。ゴージャスな照明を使い、質の良いソファを置き、カウンターデザインもそれに準じたものとします。観葉植物などの植物を置くようにすると、さらに「ホテルライク」になります。

完全予約制の場合は小さな土地でも開業しやすいのですが、AGAクリニックはその特性上壁が多くなるため、場合によっては閉塞感が強くなります。そのため、小さな土地でAGAクリニックを営む場合は、あえてナチュラルテイストのデザインを採用するのもよいでしょう。白色や、明るい茶色、高い天井は、閉塞感を軽減することに役立ちます。

AGAクリニックの内装施工事例について、こちらで紹介しています。

既存のクリニックでAGA治療を始める場合

最後に、「今まではAGA治療を取り扱っていなかったが、今後取り扱うことを考えている」という場合の内装デザインについて考えていきましょう。

皮ふ科などは、AGAクリニックに比べるとプライバシーの重要性がやや低くなります。そのため、もともとが皮ふ科をメインにしていたクリニックなどは、待合室が共有になっていることも多いことでしょう。

しかしAGA治療を行うのであれば、待合室を個室あるいは半個室にするなどの工夫が求められます。また、待合室と診察室の間に仕切りがない場合は、大幅なレイアウト変更やリフォームも視野に入ってくるでしょう。余裕があれば、入口を別にするのも良いかもしれません。

「予算的、立地的にそこまでの工夫は難しい」という場合は、

・待合室のソファを、診察室の扉から遠ざける

・吸音・防音性の高いパーテーションを設置する

・防音壁紙を貼る

などの工夫を行うようにするとよいでしょう。

薄毛の悩みは、非常にデリケートな問題です。そのような人に寄り添える内装デザインを、フルサポクリニックは提案していきます

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この記事の著者

フルサポクリニック

フルサポクリニック編集部

関西エリアでのクリニック実績多数!
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
当サイトではクリニックにまつわる設計や内装工事にまつわる記事を随時更新中

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