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広い敷地にあるメディカルビル・クリニック内装のポイントとは?

広いクリニックの内装

クリニックは、狭い土地に建てることもできれば、広い土地に建てることもできます。

広い土地にクリニックを建てるとき、その建て方は主に、
・メディカルビル(=医療モール、複数のクリニックが入っているクリニックの総合施設)
・一般的な、独立したクリニック(=広いクリニックであり、ほかのクリニックは入っていない)
の2つの選択肢があります。ここでは、両方を別々に取り上げ、その建て方のポイントを内装の観点から説明していきます。

また、下記記事では、狭い土地にクリニックを建てるときの考え方を取り上げているのでこちらも是非ご覧ください。
確保できる敷地面積が狭い!「小さいクリニック」のレイアウトを考える

メディカルビルでの内装を考える

メディカルビルの内装を考えるうえで重要になってくるのは、下記の5つです。

・独立性と統一性

・防音性

・外から見えない待合室

・クリニック用の配管が必要か確かめる

・エレベーターの設置について考える

それぞれ見ていきましょう。

独立性と統一性

メディカルビルの場合、「異なるクリニックが、1つの建物に入る」というスタイルを取るため、それぞれの独立性と統一性をどのようなバランスでとるかということが非常に大切になってきます。

メディカルビル全体での統一感は必要

メディカルビルに入るクリニックは、多くの場合、「ビルの共有部分の廊下を歩いていき、個別のクリニックの扉を開けて中に入る」というスタイルをとります。

入口の扉があまりにもバラバラで統一感のないものである場合、メディカルビル全体の調和がとれず、ちぐはぐな印象になってしまいます。

そのため、扉のデザインはある程度統一した方が良いでしょう。完全な統一が難しい場合でも、色を揃えるだけで美しく見えます。

個々のクリニックの独自性もしっかり考慮する

メディカルビルである以上、外扉のデザインや色彩はある程度統一した方がよいのですが、中に入ってしまえばある程度の自由さは許容されます。

たとえば、木の茶色の扉から中に入ったらハワイアンな雰囲気の美容外科であった、茶色のメタリックの扉から入ったら、中はシックなホテルライクのAGAクリニックだった…など扉の内側はある程度の独自性があっても問題ありません。

防音性

クリニックには高い防音性が求められますが、メディカルビルの場合はこれを特に意識しなければなりません。

なぜなら、個別のクリニックに来院する人は、症状の軽重こそ差はあるものの、同じ部分の悩みを共有している人たちであるのに対して、メディカルビルではまったく別の悩みを抱えた人が訪れることになります。

なかには非常にデリケートな問題を抱えている人もいることが想定されるため、プライバシーへの配慮は非常に重要です。

外から見えない待合室

精神科などの非常にデリケートな分野を取り扱うクリニックは、メディカルビルにおいて、「ほかのクリニックに行こうとする人から目につかないような待合室にすること」を第一にして内装を考えなければなりません。

実際にはジロジロ見られるようなことがなくても、なかには「人から見られている」と強い不安感を抱く人もいるからです。

そのため、メディカルビルでは、「待合室は外から見えないように完全に壁で覆う。受付の真正面にカウンターを置き、扉を開けたときは受付しか見えないつくりにする」などの配慮が大切です。

クリニック用の配管が必要か確かめる

クリニックでは、トイレはもちろん、器具を取り扱うための流し台や手洗い場など多くの「水回り」が必要になります。物件選びにおいて、「クリニック用に配管されたメディカルビルであるか、それとも一般のテナントが入っていた複合ビルであるか」は、それ自体が物件選びのポイントになるほど重要です。

独立したクリニックの場合

独立したクリニック

ここからは、1つの敷地に1つのクリニックを建てる場合の内装のポイントについて考えていきましょう。

ゆったりとした待合室は快適さにつながる

敷地に余裕がある場合、待合室はゆったりと広くとりましょう。広く快適な待合室は時に待ち時間が長くなるクリニックにおいて、患者様の満足度に直結します。

また、人間は青や紫色などの寒色系の壁紙の部屋の方が、待ち時間を短く感じる傾向にあります。

クリニックである以上あまりにも強すぎる色の壁紙は避けるべきですが、薄い青色などの寒色系の壁紙を採用するのもおすすめです。

回廊式の採用もおすすめ

広い敷地を確保できるクリニックは、受付やナースステーションから遠い場所ができてしまいがちです。

しかし、クリニックの真ん中に受付やナースステーションをおいてどこからでもアクセスしやすい回廊式+中央コア型を採用することで、このような問題を解決できます。この回廊式+中央コア型は、入院施設を持っている「病院」でも、採用されています。

加えて、受付、ナースステーションにすぐにアクセスできるため、スタッフが動きやすくなるだけでなく、患者様をお待たせする時間も短くできます。

トイレは診療科に合わせたつくりにする

トイレに関しては、基本的に、車いすでも不自由がないように、広めの個室を準備するようにします。最低でも1つはこのような個室を用意するべきですが、足にけがをした人がよく来るような科(整形外科など)の場合は、このような個室を複数用意してもよいでしょう。

また、美容クリニックの場合は、洗面台を広くしたり、化粧室を別に設けたりするのも一つの方法です。術前に洗面台で化粧を落とせるようにしておくと、施術前の準備もスムーズになるでしょう。なかにはクレンジング類などを一通り揃えているクリニックもあります。

圧迫感のない診察室作りのためにできること

法律では、「診察室の広さは9.9㎡以上にするのが望ましい」とされています。基本的にはこれ以上の広さを確保するようにして、プラスアルファで、広めの窓を取り入れたり、白などの開放感のあるカラーリングを採用したりするとよいでしょう。

感染症対策の面からも、先生と患者様の距離がある程度確保できる広さの診察室を確保することが望ましいといえます。

また、スタッフが動きやすい広さを目安に、車いすを旋回できるスペースや介護者が座れる椅子も用意しておきます。

まとめ

「広い敷地が確保できるクリニック」の作り方のポイントを、メディカルビルと、個別のクリニックでそれぞれ紹介してきました。

狭い敷地でクリニックを建てるときのポイントがあるように、広い敷地でクリニックを建てるときにもまた、より良いクリニックにするために押さえておきたいポイントがあります。

私たちフルサポクリニックは、広い敷地のクリニック(メディカルビル)の内装工事も手掛けています。診療科にあわせた最適なプランをご提案しますので、クリニックの内装をご検討の際には是非ご相談ください。

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この記事の著者

フルサポクリニック

フルサポクリニック編集部

関西エリアでのクリニック実績多数!
医療、介護施設の設計施工を得意とする「FULLsupport」が運営。
当サイトではクリニックにまつわる設計や内装工事にまつわる記事を随時更新中

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